それだけ ~先生が好き~
いない
安心した私は走るのをやめて、座り込んだ。
息が苦しい。
冷たい地面の上に座り込んで、頭を抱える。
よかった
先生、もう諦めたかな
それでいい
そう心から思えない私は、汚い。
本当は、期待してた。
後ろから走って追いかけてきてくれる先生を待ってた。
戻られたら、先生に「私」を諦められてしまいそうで、怖かった。
本当は・・・振り向いて先生の元へ走って行きたかった。
涙がとめどなく溢れる。
「せんせ・・・いかないで・・・」