それだけ ~先生が好き~
「・・・ゆき、ゆき!!おーい!!!」
あれ?
これは現実?
夢?
「何寝てるの~?具合悪い?保健室行く?」
目の前には心配そうな顔の萌。
私・・・何してんだ?
ねぼけた頭で記憶をさかのぼる。
あぁ、私・・・学校に来てたんだった。
あまりにも単調で変化がない生活で、感覚がずれる。
家で寝ていると思っていたのに、いつの間にか学校にいた。
機械みたいな私。
「ごめん、大丈夫。最近寝てなかったから・・・」
「それならいいけど。次、学年集会だって。体育館だよ」
教室にはほとんど人がいない。
萌を待たせちゃったみたい。
「わー・・・本当ごめん、先行ってていいよ」
そして萌すらいなくなった教室は、電気も消されてむなしい。
学年集会かぁ・・・。
行きたくない。