それだけ ~先生が好き~




「寝てた?集会中だぞ」




やっと先生の口が開いた。


そうだ、この声だ。



私に安らぎをくれるのは・・・この声だ。



「さっき、覗いてただろ?ドア閉めるとき。実は気づいてました~」



ふざけて私を笑わそうとしてくれてる。


どこまで優しい人なの?



そんな気遣いもわかっているのに、笑えない。



先生と二人きりで話すの・・・久しぶり。




だからなのか





涙が




溢れてくるの、我慢できない






先生




ずっとずっと、待ってた








夢じゃない、本当の先生










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