それだけ ~先生が好き~



「は~!!ただいま!!去年より順位上がったよ~」



萌が順位カードを握り締めて帰ってきた。


「お疲れ様~。晴香は?」

「途中で具合悪くなって、保健の先生と帰っちゃった」



えぇ・・・

大丈夫かなぁ?



お茶を飲みながら萌は急に驚いた顔をした。



「それ、城田のジャージ?貸してもらったの??」


「うん、寒気するだろ~って」


「愛されてんね~。うらやましいかも。城田のファンが知ったら泣くだろうね」



けらけら笑っている萌。


ファンって・・・。




「城田、ファンなんかいるの?」




私のその言葉に、萌はお茶を吹きそうになった。




「えぇ~!!知らなかったの!?相当な人気だよ、バレンタインとかやばかったじゃん!!」





去年の城田を思い出してみる。




あぁ・・・そういえば、そうだったかも。





1年のときのバレンタイン。






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