それだけ ~先生が好き~



「・・・二回目?」



唇を数cm離して、私に問いかける。


二回目のキス。



一度目は・・・別れ際の悲しいキスだった。



先生に不意にされた、悲しい悲しい味がした。


もう二度とすることはないと思ってたんだよ。



先生の吐息が、私の唇にかかる。



恥ずかしくて目を逸らす私に、もう一度優しくキスをしてくれる。



「せんせ・・・」



もう、心臓がもたないよ。


今までに見たことない先生の顔。

そんなにかっこいい顔で見つめられたら、おかしくなる。



唇から頬にキス。


目をぎゅっとつぶって、先生のキスを感じる。




「・・・ごめん、今日これだけは許して・・・」




頬とおでこに、何度もキスをする。



くすぐったいような、気持ちいいような感触が私を襲う。





先生・・・






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