それだけ ~先生が好き~



「・・・お疲れ様」



長いキスに耐えていた今井に、頭を下げる。



今日は・・・止まらなかった。



自分の気持ち抑えられなかった。

俺は一晩中頭の中で反省会をするだろうな。


なんで、我慢できないんだよ。



今井は・・・もっと我慢してるのに。



頑張ってるのに。


俺は、感情任せだ。



笑顔を向けながらも、心の奥底でキスをしたことを悔やむ。



それなのに、こいつは・・・




「先生、今・・・後悔してるでしょ?」





にっこり笑って、俺の心を読みあててしまう。


そして、戸惑う俺の頭を撫でる。




「えへへ・・・いつもと逆だね。先生が後悔したって、私は嬉しくて眠れないよ」




あぁ、もう。


もっともっと、キスしてやりたい。



抱きしめてやりたい。


全部俺のものにしたい。




感情任せになっちゃうのも、しょうがない。





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