それだけ ~先生が好き~
初日から授業が普通にあるから、かばんは教科書でパンパン。
かばんの持ち手に通した、うさぎのブレスレット。
可愛い。
なんてにやけてたら、携帯がなった。
誰だろ。
開いてみると、城田の名前。
『おっす、元気か~?』
「うん、元気だけど・・・何??どうかした?」
『いや、別に。何してるか気になっただけ。忙しかった?』
・・・?
なんか、いつもと違う感じがする。
何か言いたいことでもあるのかな。
「城田、どしたの?用あったんじゃないの?」
思い切って聞いてみると、城田は黙り込んでしまった。
なんだよぅ。
「何~?言って!!」
『あ~!!なんでもないっつの!!声が聞きたかったの!!』
・・・はぁ。
声、ですか。
・・・って、私の声?
今言われた言葉を少しずつ理解した。
そっか・・・。
城田、私のこと好きだったんだっけ・・・。