それだけ ~先生が好き~
そう考えると、顔が熱くなる。
今にも携帯を持つ手の力が抜けそう。
お互いに黙ったまま・・・時間だけが流れる。
「あ・・・あの・・・」
震える声で問いかけてみる。
どうしよ・・・。
ああいうのは、察するべきだった?
『・・・あのさ・・・俺・・・』
城田の低い声が、私の耳に届く。
ごめんね。
あんなこと言わせてごめんね。
何度も・・・思い出させてばかりでごめんね。
私も伝えなきゃ。
思っていること、伝えなかったら・・・後悔する。
『・・・あ~!!やっぱ言えねぇ!!!』
急に大きな声を出されて、びっくりした。
息遣いまで聞こえてくる。
「あ・・・明日、時間ある?」
思い切った私の提案。
おぅ、いいよ、なんて返事・・・無理してるんだろうな。
ばいばいって電話をきった後、布団にもぐりこんで考えた。
・・・ちゃんと言おう。
中途半端なのはやだ。