それだけ ~先生が好き~
泣きじゃくる俺の声が
夕方の廊下に響く
松戸の顔をまっすぐ見つめる。
見たことのない顔で
「・・・しろ。たくさんしろ。後悔は、しなきゃしょうがない。後悔しない奴はいないよ。いっぱい泣いて、今を生きていれば、それでいいんじゃないか」
俺は
俺はやっぱり
お前には勝てそうにないよ
だけどいいんだ
後悔をたくさんするよ
泣いて泣いて
過去になって
忘れてしまう前に
傷つこうがなんだろうが、今の気持ち自分の身体にしみこませてやる