それだけ ~先生が好き~




「あ・・・」




放課後、HRが終わって、1組に行こうとした私の目に映った・・・


大きい背中。


派手な格好。




城田・・・?




今日、来てないかと思ってた。


サボってたのかな。



城田は私に気づかず、廊下の窓にもたれてる。


かけよると、びっくりしたように目を丸くして・・・にこって笑った。



「よぉ、今日は1日中サボってました~」


「なんだぁ・・・休みかと思ってた」



これは・・・チョコを渡せるチャンス??


今なら、自然に渡せそう。


よし!



「城田ぁ、はい、チョコ」



何気なく・・・思い出したように、自然に渡したつもり。


城田は、またまたびっくりした顔で、チョコを受け取る。




「義理・・・じゃないよ、いつもありがとうの・・・チョコだよ」




ドキドキして、なんかよくわかんない。


でも、ちゃんと渡せたよ。



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