それだけ ~先生が好き~


しばらくして、私の頭をぐしゃぐしゃって撫でる。


満面の笑顔で、チョコを眺めてる。



「そっか、ありがとなぁ!!まずくても残さず食ってやるよ」



なんて、冗談?まで言ってくれる。


本当に・・・ありがとうって気持ち、いっぱい込めたんだよ。




「あ、そういやお前、松戸に渡したか?まだ1組にいると思うけど」




なんで


そんなこと、教えてくれんの?


どこまで私のこと・・・考えてくれてるの?



感謝してもしたりないね。




「うん、まだ・・・渡してない。行って来るね」



涙出そう。


城田の優しさで胸が苦しいよ。


少し走って1組に向かう私は、振り向いて城田を見る。


そしたら・・・




「頑張れよぉ!!」




って、叫んでくれた。



我慢できない。



涙が落ちる。



一刻も早く、先生に報告したいことだらけ。




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