それだけ ~先生が好き~


美咲は半泣き状態で、悠はひたすら謝ってくれた。


二人は悪くないのになぁ。


宿に戻ってゆっくり休めばなんとかなるだろ、とアバウトな後藤先生の言葉に、悠は『後藤ティじゃねーんだよ、そんなんで治るか!!』って笑ってた。



宿に向かう途中の道は、窓に雨が打ち続けていてほとんど見えなかった。




やっと到着した宿はとても広くて、みんな感動してる。


部屋は、クラスの女子全員で広い部屋を1つ。

仲良しなうちのクラスの女子は、部屋においてあった八つ橋を食べて疲れをとってる。



私は、保健の先生の部屋に来るよう言われたのでその輪を抜ける。

お風呂もそっちに入らせてもらうらしい。



荷物を持って、7階へのエレベーターに乗る。



ひとりになると、不安に襲われる私は・・・エレベーターの中でしゃがみこんだ。



でも、私には・・・遠いけど、先生がついてる。


メールで、城田が言ってた。



『松戸に言っといたよ。そしたら超心配してた。愛されてんな!』




先生、ごめんね。




やっぱり私先生いなくちゃだめみたい。



だってこんなにも



こんなにも





先生に会いたいよ






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