それだけ ~先生が好き~
「もう3日目かぁ~!!超はぇえ!」
悠の元気な声で目が覚めた。
あれ?
私・・・いつの間に戻ってきてたんだろ。
布団から出ると、みんなすでに着替え終わってる。
「あ、ゆき起きた!遅いよ~。もう朝ごはんだよ」
美咲が私の荷物を持ってきてくれた。
「あ・・・ありがと」
なんで、私布団で寝てんだ??
廊下に出て、いろいろ頭がごちゃごちゃになって・・・
その後、戻ってきたっけ?
無意識のうちに、戻ってきてたのかな・・・
最後のクラス行動は、クラスによって行き先が違うから、先生には会えないかも。
お昼ごはん食べる場所はどのクラスも一緒だから、そこで会えるかなぁ。
もくもくと朝ごはんを食べる私の後ろで、1組の女子が騒いでる。
先生の声がする。
後ろを振り向いて先生の顔が見たかったけど、晴香の声がして振り向けなかった。
仲良くする二人を直視するのが怖いから。
先生が写真を撮る音と、笑い声だけが私の耳に届く。
よかった。
先生笑ってるみたい。
きっと先生見回りであんまり寝てないから・・・。