それだけ ~先生が好き~


「最近お前が元気ないから・・・また何かあったんだとは思ってた」


隠していたのに。

先生はすぐわかっちゃうんだね。


ほんの一瞬しか顔が見れなくたって


先生はわかるんだね・・・。


「本当に、俺が突っ込んでいける立場じゃないけどさ、いざとなったらお前の家に乗り込んでやるから!冗談じゃなくて。お前が今まで言えなかったこと全部暴露させてやる」


「うん・・・ありがとう・・・」


「もし・・・最悪の結果になって、離れ離れになったとしても、言いたいことだけは伝えておこうよ。俺はその手助けぐらいしか出来ないけど」



十分だよ。


その力強い言葉が、私を支えてるんだよ。



先生がいれば



何があっても


本当に大丈夫だ



ハンカチを握り締めて、私は泣き崩れた。



子供みたいに


声をあげて



嬉しかったんだ



先生がそばにいてくれることが



すっごく力強かったんだ



泣き崩れた私を、先生は席から立ち上がって・・・優しく抱きしめてくれた。


あたたかい。


このまま離さないでいてほしい。



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