それだけ ~先生が好き~
「あれ?どうしたん、ゆき」
うつむく私に優しい声がする。
悠・・・?
・・・と、城田?
「・・・何かあった?」
私の顔を二人で覗き込まれて・・・思わず笑っちゃった。
「なになに~?どうしたの~、ゆーきー!」
「あはは・・・うん、ごめんね。ちょっとびっくりしただけ」
「何にびっくりしたんだよ、言って」
城田は真面目な顔して、私の目をじっと見る。
「えっと・・・あの・・・」
近くに晴香がいるのに、言えない。
なんて思っていたのに、私は1組の教室に連れ込まれた。
いつの間にか、萌まで参戦して・・・。
教室には、先生と晴香と私達だけ。
明らかに怪しいじゃん。
しかも私、みんなに囲まれてる状態。
先生も変に思ってるかもしれない・・・。
もちろん、晴香も。