それだけ ~先生が好き~
私みんなに迷惑かけてる。
早く帰って勉強したいはず・・・
悠も、萌も・・・城田も。
「なんでもないから!大丈夫だよ、何か来週前期だから緊張しちゃって・・・あ、私面接練習あるから先に帰ってて!」
いつも下手な嘘なのに、今日はやたら自然に嘘をついた。
それが嬉しいような
悲しいような・・・
どことなく不満そうな三人は、しょうがなく解散してった。
本当は、面接練習なんかないよ。
またひとりで泣くんだ。
みんながいなくなって気の抜けた私は、大きくため息をついて1組の教室を出る。
晴香も先生も、こっちを見ていたかもしれない。
あの教室に二人で何話してるんだろう。
気になるなぁ・・・
私は
もう何も考えたくない。
疲れたよ
晴香の気持ちが見えない
私いないほうがいい?
いなくなればいい?
晴香には、先生がいればそれでいい・・・?
もう私のことなんかいらなかった?