それだけ ~先生が好き~
萌は先生に後期で頑張るということを伝えて、私の書類をうらやましそうに見てた。
先生も頑張れって、応援してた。
報告も終わったし、早く帰ろう。
今日はお母さんの仕事が休みだから・・・
ちゃんと顔見て合格したよって言いたい。
先生が握手してくれた手を、ほっぺにあててみる。
消えないで、この温もり。
ずっと私のものでいて・・・。
今は何もかもが輝いて見える。
「ただいまぁ!」
靴がなかなか脱げなくてもどかしい。
早くリビングにいるお母さんに、合格通知を見せたくて手に持ってきちゃった。
「お母さん!!受かったよぉ!」
ドアを勢いよく開けると・・・
お父さんも一緒にいた。
「お父さん・・・?今日、会社じゃないの?」
「会社、お休みしたんだ。ゆき、おめでとう」
「ありがと~!!お休みして大丈夫なの?」
お父さんとお母さんに、書類を全部渡した。
二人ともすごく喜んでくれてる。
本当によかった・・・。