それだけ ~先生が好き~
教室では、みんなが泣いていた。
きっとみんな今までの思い出を思い出しているんだ・・・。
この後に最後のHR。
そして、外で1、2年の花道を通る門出・・・。
担任が来るまでは、みんなでしゃべったり、メアド交換したり。
他のクラスの人もみんなごちゃまぜで・・・楽しい時間。
萌と城田が、廊下で私を待っていてくれた。
「萌~・・・!!やだやだやだ、卒業したくない・・・やだよぉ」
「やっぱりゆきは泣いたかぁ!まぁ、愛する人がいるからね~」
「つか、俺入れてくれよ!・・・俺、一応愛する人と離れ離れなんですけど」
抱き合っている私と萌の間に腕を振り下ろして、引き離す。
「城田・・・本当にいろいろごめんね」
「そうだな~、いろいろあったよな。ま、高校行ったら彼女ぐらいできるだろーから、それまでは好きでいさせろよ!」
照れながら・・・私の頭をぐしゃぐしゃにする。
「お~!!城田最後の告白??やるじゃ~ん!!」
「うるせーなぁ!!お前は黙っとけ!!!」
「あんた門出のときファンがやばいんじゃないの?告白ラッシュ!」
三人で笑いあった。
涙が・・・止まらないまま。
写真、いっぱい撮った。
それぞれ違う高校に進む。
春から、もう同じところに通うことはなくなる。