それだけ ~先生が好き~



先生も少し潤んだ瞳で


私を見つめる。





「翔を忘れることは絶対にない。だけど・・・今はお前が好きだよ。これだけは誓うよ。・・・なんか矛盾してるって思った?」





そんなこと思わないよ。


顔を横に激しく振った。




忘れなくていいんだよ。


忘れちゃだめなんだよ。



彼女と愛し合った日々を忘れていくほうが残酷だ。



それに







これからの未来も



私を愛してくれる




それだけは変わりないでしょ?





じゃあ十分だよ。





「先生・・・大好き・・・」





涙でぐしゃぐしゃになっちゃった顔


恥ずかしくない



優しく頭を撫でてくれるこの仕草が好き。





先生が好き





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