それだけ ~先生が好き~


「ゆき!ここだよぉ!」


行きなれたカフェの奥の席に、萌がいた。


私は、ケーキとアイスカフェモカを頼んで、萌のところへ走った。


「ごめんね、いきなり呼び出して・・・」

「いいよぉ、どうせ暇だったんだし・・・それより、田村どこにいたの?」


カフェモカを一口飲んで、萌に聞く。


「あのね、このカフェ入る直前!本当ラッキーだなぁ」

「いいね・・・そういうの。萌かわいいねぇ」


萌はちょっと赤くなって、私を見る。


「ゆきはぁ?ゆきって、好きな人とかいるの?そういう話あんましないよね」


・・・ドキ。

心臓が激しく鳴る。


「え~・・・好きな人・・・」


あきらかに怪しい私に、萌はどんどん突っ込んでくる。


「誰誰?うちのクラス?まさか・・・城田とか?」

「ち・・・違うって!」


そういえば、萌に話した事なかったっけ。

あんまり・・・言うタイプじゃないし、私。


でも・・・それが松戸先生だってしったら、萌どんな反応するんだろ。


あぁ・・・どうしよう。


言っちゃおうかな?


よし


言っちゃおう。


なんか・・・緊張してきた。



「ま・・・ま・・・松・・・」


話始めた私に、萌は身を乗り出して聞いてる。


「松・・・?」




「・・・松・・・松戸先生!」




い・・・言っちゃったぁ。



萌の反応は・・・?





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