それだけ ~先生が好き~
まさか・・・先生も好きだったなんて。
嬉しくて嬉しくて、ついニヤニヤ。
先生のあんな顔初めて見た。
いろんな顔を見た。
やっぱり・・・好き。
ベッドの上のぬいぐるみを、思いっきり抱きしめる。
・・・ガシャンッ
「・・・っるさいんだよ!黙れ!!」
「出て行ってよ・・・早く出て行って!」
大丈夫
今日は、平気だよ。
先生・・・今何してる?
先生・・・
抱きしめていたぬいぐるみの頭が涙で濡れてる。
平気なはずだけど
なんでだろう
私、こんなに弱かった?
少しぐらい耐えれるようにならなきゃ、だめ。
「・・・あんたなんか・・・早く死ねばいい!」
死ぬって、なんだろうね。
お互い好きで・・・結ばれたはずだったのに。
私のように、好きで好きでしょうがないときもあったはずだよね。
なのに・・・どうしてだろう。
人は、変わってしまうのかな。
二人は、シアワセだったのかな。
空の色は・・・さっきまでとは違う薄気味悪い色をしていた。