それだけ ~先生が好き~

気持ちを押し殺すように切り替えて、学校へ向かった。



身体がだるい。


そんなこと言っていられない。


いつものように先生のバイクがあることを確認して、ホッとする。

青いバイクに光が反射して眩しい。


今日は一段と暑いなぁ・・・。





「失礼します・・・」

職員室のドアがやけに重く感じる。


あ、先生。


先生が私に気づいて、ニコって笑った。

・・・と、思ったら、

どうしたの、先生。

そんな顔して。

何かあったの?



「今井?・・・大丈夫か?顔色悪い・・・」



何言ってんの先生。

大丈夫に決まってるじゃん。



「熱あるんじゃないのか?おい!保健室行くか?」


先生はイスから立ち上がって私の顔を覗き込む。




・・・あれ?



なんか、身体が・・・



だるい。





< 80 / 522 >

この作品をシェア

pagetop