それだけ ~先生が好き~

学校




一ヶ月ちょっと、すごく長いような、短いような・・・



ありきたりな表現だけど、本当にそんな感じだった。


振り返ってみれば、長い。


でも過ごしていた時間はあっという間だったんだ。




やっと、学校が始まる。

また毎日のようにこの通学路を通る。



熱はちゃんと昨日までに下がった。



ちゃんとご飯を食べて、寝ていれば治ることも知ってる。


こういうときひとりぼっちは寂しいけど、目を閉じればすぐそばに先生がいる気がした。


だから・・・大丈夫だった。





「おはよー!ゆき!部活あんま行けなくてごめんね?」



教室に入ると、もうすでにたくさんの人が来てた。

萌は私を見つけて走りよってきてくれた。


「おはよ。忙しかったんだししょうがないよ!そろそろ体育館行ったほうがいいかな?」


今日は全校朝会がある。


先生の顔を見ることが出来るから、朝会が好きになったんだよ。



うるさい男子のそばに立っているから


少し・・・うらやましくなったりしながらね。








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