それだけ ~先生が好き~
先生に何の相談もしてないのに、言えない。
萌は言いふらしたりするような子じゃないけど・・・
やっぱり、今はちょっと。
心の準備もまだだし・・・!!
「えっとね・・・いろいろあったんだけど、今度話すね!!カフェ行こうよ!」
萌は、気になるじゃん!って笑いながら背中を叩く。
ごめんね。
もうちょっと、待っててね。
「これから全校朝会を始めます」
学年主任の先生の声が体育館に響き渡る。
先生を好きになってから、いろんな先生の話をちゃんと聞くようになった。
校長先生の話も、ちゃんと聞いていれば眠くならない。
人の話は聞く、ってことを学んだのも先生のおかげ。
先生は右側の壁にもたれて話を聞いてる。
かっこいい。
青いポロシャツの襟がたってる。
すきだぁあ!
この体育館で、先生が好きって叫びたい。
大声で、みんながびっくりするぐらい大声で。
好きなんだよ、こんなにも。
先生はここまで私が先生を好きってことを知らない。
半端じゃないこの気持ちを・・・