それだけ ~先生が好き~
城田はニヤって笑って、
「当ててやろっか?お前の好きな奴!!」
なんて言った。
私は城田の言動に頭が追いつかない。
城田・・・?
笑ってごまかしてるけど、目の奥が悲しそうに見える。
辛いんだよね。
ごめんね。
「・・・松戸だろ・・・?」
ばればれなのかな?
私の気持ち。
「何でわかったの・・・?」
恐る恐るたずねてみた。
城田は私の頭に手を置いた。
「いつもなんか・・・視線の先が松戸っていうか・・・見てるときの顔見ればわかるよ。好きなのかなって・・・思ってた。最近は特に!」
城田は私の気持ちを知ってた。
城田はそれを知ったときどう思ったのかな・・・
そんなことなど知らない私に平然と接してくれていた。
「城田・・・!!ありがとう!!私なんかを・・・好きになってくれてありがとう」
泣きそうな私の頬をなでる。
先生に似たしぐさをする。
「私も、城田が大好きだよ。友達としてだけど・・・大好き。一生友達でいてください」
差し出した私の手をゆっくり握る、城田の手。
ありがとう。
城田の気持ち、一生忘れない。