晴れのち雨〜ANOTHER STORY〜
その日は絢ちゃんと駅まで一緒に帰った。
「悠希さん、私なんかで良いんですか?」
「勿論。じゃなきゃ、好き好んでおネェにならないから。」
「あっ。そうか」
安心した顔をする彼女。
「私、悠希さんに手当して貰った時から悠希さんのこと気になってたんです。」
「そんな前から?!」
「はい。」
嬉しすぎて顔に出そう...
「その時の悠希さん、恐かったけれどカッコ良かったと言うか...すっごく男前だったんです。」
「男前?俺が?」
「はい。それからも、優しくて見た目だけじゃなく中身も男前でした。」
にやけてしまう顔を手で隠した。
「悠希さん。私も好きです」
俺を真っ直ぐ見る絢ちゃん。
「俺も好きだよ。だから...これからも出来る限り、絢ちゃんの前では男前でいられるように頑張る」
彼女は微笑み、
「はい。手を繋いで帰ってくれますか?」
俺は小さな彼女の手を握ったー