アオ×ソラ2~music is special!!~
「ハルです。
ソラ君の弟で…。」
ハルは車椅子を一生懸命動かして伊藤さんの元へ行った。
「寺島葉瑠です。
兄からよくお話は聞いています。
よろしくお願いします。」
伊藤さんはハルの頭をぽんぽんと軽くなでた。
「君はきっといいドラマーになる。」
「あ、ありがとうございます!!」
「さすが伊藤さん!
わかってるー!」
ソラ君が口笛を吹いたのを聞いて伊藤さんは笑っていた。
少し緊張していたハルだけど、伊藤さんの言葉でいつもの笑顔になった。
あたし達の最近の様子を聞いて、やっぱり何についても満足そうに頷いてくれたり笑ってくれたり。
帰り際に伊藤さんは思い出したようにカバンからお土産のお菓子をくれた。
「また7月くらいに新曲出そうかな
って思ってるからさ。
そのときにまた会おう。
ハルもまたね。」
伊藤さんは飛行機の時間があるからと言って帰っていった。
「ばいばーい!」
「お元気でー!」
郁月君と真瞬君が何回も頭を下げている隣で、ソラ君と瀬名は元気に手を振って見送っていた。