アオ×ソラ2~music is special!!~
霞青
一歩
こうやって二人で歩くの久しぶり。
最近バタバタしてて、こうやってゆっくり過ごしてなかったんだよね。
「寒くない?
大丈夫?」
あたしが頷くと、ソラ君はそっか。と小さく呟いた。
「なんで散歩に誘ってくれたの?」
「二人きりになりたかった。
てか、ちゃんと話しておきたかった。」
言わなきゃってずっと思ってた。
そう言うとソラ君は立ち止まった。
「あのさ。
…オレのことまだ待ってくれてる?」
…あの日。
ソラ君とケンカして、いきなりキスをされて…。
ソラ君があたしに好きって言ったんだ。
オレが大人になるまで待っててって。
…あたし、全部覚えてるよ。
あの景色も、ソラ君の手の感触も。
ぼわっと胸が熱くなったあの感覚も。
全部…忘れられるわけないから。
「待ってるよ。
ずっと…待ってた。」
震える声でようやくそう伝えた。
「待たせてごめん。
ずっと言わなきゃって思ってた。」