アオ×ソラ2~music is special!!~
電話
ケータイにかかってきた電話は堂本真瞬。
ライレフのドラムでリーダーだ。
彼は今年で高校三年。
「もしもし?
なんかあった?」
『お久しぶりです。
堂本です。
あの、お時間よろしいでしょうか。』
高校生にしては丁寧すぎる言葉遣い。
彼の几帳面さが伝わってくる。
「うん。
バンドのことでなんかあった?」
『本当に突然で申し訳ないんですけど…
契約を切らせていただきたいんです。』
彼の、いや、彼らの言葉に、迷いはなかった。
「んー、そっか。
じゃあ、来週行くね、北海道。」
電話を聞いていた社員の目が泳いでいる。
「本当に彼らとの契約を?」
「かなり素質ある子たちだったんだけど…。
残念だな。」
友達同士でバンドを組んでる奴らなんてわんさかいる。
でも、彼らにはなにか光るものがあった。
可能性は無限大だった。