アオ×ソラ2~music is special!!~
ババを引いた自分が悪いくせに、あたしを責めるのは少しいただけないかな。
「失礼な。」
廊下に目を向けると、少し駆け足気味に職員室へと向かう瀬名がいた。
「あ、瀬名。」
あたしが教室から顔を覗かせて瀬名を呼んだ。
でも瀬名は振り向いてくれさえしなかった。
「シカトか?」
翡波があたしを見かねてそう言うけど、多分聞こえなかっただけ。
「だいぶ急いでたみたいだしね。
聞こえなかったんだよ、きっと。」
大丈夫。
瀬名ならまたきっと話してくれる。
明が翡波の手札を一枚引いた。
「よし、あがり。」
「は?」
今日のババ抜きは結局あたしと翡波の腹の探り合いとなって…。
「はい、ドンマイ。
翡波。」
「くそっ…。」