アオ×ソラ2~music is special!!~
丹青
爆音
すぅっと息を吸う。
そしてゆっくりと息を吐いた。
線を繋ぐ左手が震えた。
最終確認。
タイミングを見計らって舞台に飛び出した。
観客が俺を見る。
口があんぐりと開いてるやつもいれば、手拍子をしているやつもいる。
「本当にやるの?」
昔からお世話になっていた森さんが心配そうな顔をして言う。
役者だけあって若々しい顔立ちをしているけど、最近は後頭部と白髪に年齢を感じるようになった。
「…本当にいままでありが
とうございました。
森さん。
俺はもうココには戻ってこな
いから。」
「そっか。
僕は瀬名君と一緒に舞台に立てて
嬉しかった。」
最後の抱擁を交わし、俺は袖から抜けて舞台に立った。