【完】お嬢さまの執事様
そんな事を考えていると
「隼様ー?さっきの女の人ってだぁれ?」
来た。お決まりの質問。
「だから、兄貴の婚約者だって言ったろ。」
「えー?だって好きとか言ってたでしょう?」
「言ってねぇよ。
第一俺あいつの事嫌いだし。」
「あら?そうなのですね?
隼様はわたくしだけの隼様ですもんね?」
「あぁ。」
さっき自分で言った
嘘の言葉が何回も頭の中で切り返される。
仕方ねぇよ。昔から親父が決めたことは
二度と覆ることはない。絶対に。