小悪魔アイドルの秘密【TABOO】
「はー、美味かった!弟子の腕もなかなかだなっ」
店を出た彼は満足そうにお腹をさすっている。
「あんたも、付き合わせて悪かったな」
「別に……」
道を教えるだけのつもりが強引に食事に付き合わされたけど、おごってもらったし文句はない。
それに、
「まさか『ハヤティー』が梅うどん好きとは」
「……あ、バレてた?」
この人、隠す気がないのか。
「地味な服着てるんだけど」
「それだけブランド物だとすぐバレるよ」
彼は私より年下なので、ついタメ口になってしまう。
「そっか。次はノーブランドの服にする」
呑気なものだ。うちの母さんにバレたりしたら、大変な事になりそうなのに。
「なぁ、あんた選んでくれよ」
「え?」
「俺が目立つとあんたが困るし」
「なんで私がっ……」
意味が分からない。
「また梅うどん付き合ってくれるだろ?」
そんな約束した覚えないから!
「なぁ、頼むよ」
首を傾げて覗き込むと、捨てられた子犬の様な目で私を見つめる。
「わ、分かったっ」
目力に耐えられなくなった私がそう言うと、彼は誰もが憧れる笑顔で笑ってみせた。
「で、あんた彼氏いる?」
いるんだけどね……彼氏。
店を出た彼は満足そうにお腹をさすっている。
「あんたも、付き合わせて悪かったな」
「別に……」
道を教えるだけのつもりが強引に食事に付き合わされたけど、おごってもらったし文句はない。
それに、
「まさか『ハヤティー』が梅うどん好きとは」
「……あ、バレてた?」
この人、隠す気がないのか。
「地味な服着てるんだけど」
「それだけブランド物だとすぐバレるよ」
彼は私より年下なので、ついタメ口になってしまう。
「そっか。次はノーブランドの服にする」
呑気なものだ。うちの母さんにバレたりしたら、大変な事になりそうなのに。
「なぁ、あんた選んでくれよ」
「え?」
「俺が目立つとあんたが困るし」
「なんで私がっ……」
意味が分からない。
「また梅うどん付き合ってくれるだろ?」
そんな約束した覚えないから!
「なぁ、頼むよ」
首を傾げて覗き込むと、捨てられた子犬の様な目で私を見つめる。
「わ、分かったっ」
目力に耐えられなくなった私がそう言うと、彼は誰もが憧れる笑顔で笑ってみせた。
「で、あんた彼氏いる?」
いるんだけどね……彼氏。