でも、振り向かないで…


心残りがないといえば嘘になる。


里中さんに自分の気持ちを伝えられなかったということ。


でもわかってたよね、私の気持ち。


ね、里中さん。


送別会の時、山崎さんから聞いたんだ。


『あいつは真面目だから、俺みたいな不真面目な奴に囚われていたらダメなんだ。』と言っていたらしい。



私は不真面目なんて思ってないよ。


例え不真面目だったとしても、そんな事関係なかったのに。




それが里中さんの優しさなんだと、改めて気づいた。




(送別会、来てほしかったな…)




< 17 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop