An opening of such a love
少し心細かったから。


それでも警備員さんは移動しましょうと


あたしの体を起こしてくれた。


彼の腕につかまる。たくましい腕だな。


移動する場所を一生懸命探してくれている。




あ、あそこにベンチがある。


花火は見えないけれどまだあそこならましかな




声を掛けようとしたら



警備員さんのほうがベンチを先に指さしてくれた。




あたしを支えて彼はそこまで歩いてくれた。
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