7人のメガネ男子にごちゅーい!
「あれ?オカマと雪斗は?」

愛美は、既に生徒会室にいて、雪斗と多分藍の事を聞いてきた。総長様は、ふてくされた顔で、いつも風真君が座るソファに座っていた。

「えっとね、玄関先でケンカしてる」

「チッ……。アイツら」

「まぁまぁ、………。夏休みには、海と山の両方に行く事になったの?」

私が、皆に聞くと。要君が。

「それなんだけどね。後、ちょっと追加で。夏祭りと花火大会とか行きたいって」

要君は、蓮さんを指差した。蓮さんは、少し苦笑いして。

「あのね。俺の知り合いが夏祭りで、お店を出すんだ。だから友達と遊びに来いよって、言われたんだ」

「へぇ……。夏祭り、楽しみです!」

「なら良かった。じゃあ、後は、雪斗と藍が戻るまで待たないとね……」

「なぁ、ちょっと気になったんだけどよ。海に行ったら、お前らメガネ外すのか?」

尚矢が、蓮さんのメガネに手をかけると。会長に手を叩かれてた。

「安易にメガネに手かけるな」

尚矢は、会長に叩かれた手を撫でながら会長の事を睨んでいた。

「ごめんね?先輩さん。俺達は、極力メガネは外さないと決めてるんだ」

「なんでだよ」

「うーん。一言で言うと……。危険だから」

「危険……?」

総長様が、ソファの背もたれに組んだ腕を置いて。組んだ腕の上に顔を置いていた。

「うん。この中で一番安全で安心出来るのが、風真だけ。それ以外の人達は、皆危険なんだ」

蓮さんは、窓口の所に座って空を見ている風真君の方に視線を向けた。

「…………。……あぁ?なんだよ。蓮」

風真君は、蓮さんの視線に気付いて私達の方へ顔を向けた。

「いや。この中でメガネを外しても一番安全で安心出来るのが、風真だけって話してただけ」

「………あっそ」

「ていうか、俺が聞いてるのは。何で危険なのか、だよ」

尚矢が、イライラオーラを出しながら言った。

「それはねー、副さん。俺達の性格が変わっちゃうから何だよねー」

直樹君が、尚矢に簡単な説明をする。

「ふーん。なんで、性格が変わったら危険なんだよ」

尚矢が、意外に皆に興味を持っていた。

「うーん、一人一人どんな性格に変わるか知りたい?」

「一応」

「俺も」

総長様と尚矢が、知りたい、と聞く気満々。

「じゃあ、この説明は要からー」

「え?なんで、俺?」

「良いから!早く」

「はぁ……。雪斗は暴走。蓮はドS変態。藍ド変態。直樹は不良。会長はドS俺様。風真は素直ヘタレ。俺、知らない」

要君は、簡単で分かりやすくまとめた。

「あのオカマ、ド変態になるのか?!ウケンだけど!!!ギャハハハハ」

尚矢が、一人で大笑いする。総長様は、深く何かを考えていた。

「うるさい黙れ死ね。僕は、ド変態にならないんだけど?」

藍が、怒りで怖い顔をして尚矢の事を睨みつけていた。雪斗は、オドオドと藍の後ろに立っていた。

「僕は、反論は出来ないけど。そんなに、暴走しないよ?」

「それと、要がメガネ外すと。……今じゃ、余り想像出来ないけど…。結構、泣き虫になるけど。その割には、肉食系になるよね?」

「あんまり、自覚は無いけど。藍が、そう言うなら、そうだね」

要君は、ぶ厚い何かの本を、生徒会室に置いてある大きなタンスから取り出す。

「………なんだよ。その本……」

要君は、一瞬顔を緩めてこう言った。

「生徒会委員皆の弱点と、細かく説明されている黙らせ方の方法と。メガネが外れた時に、大切な情報。後、扱い方」
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