7人のメガネ男子にごちゅーい!
「うん。意外に近かったんだよ。僕達」

「へぇ…。じゃあ、いつでもお話出来るね?」

「まぁね。いつでもでは無いけど」

「ふふっ。だよね。……ここの席黒板見えやすいんだ。まぁ、真ん中の列の前から二番目だったら当たり前だけど」

「そうだね。僕も見やすいよ。今の席」

「席替えしたくないなー。藍とも離れたくないし」

私、まだクラスの人の名前あまり覚えてないんだよね……。

「そう。まぁ、便利だよね。生徒会の事も話せるし」

「確かに。便利だね」

キーンコーンカーンコーン

「じゃあ、僕席戻るよ。じゃあね」

「じゃあね。って斜め後ろだしあまり離れないよ」

ガラッと教室の扉が開き数学担当の先生が入ってきた。

「きょうつけ。礼」

私、数学苦手なんだよな…。

「─────」

もう、何言ってるか訳分からない。これ、日本語?

「じゃあ、ここの問題を宮内」

「はい」

藍が立ち上がり、答えを言った。藍の苗字って宮内だったんだ……。

「正解だ」

藍って頭良いんだ。何となく分かってたけど…。

「─────」

またも、先生の呪文を聞いてた。ぁあー、早く数学終わらないかな……。
私が祈り続けたからなのか、三時限目が終わった。

「優花」

「何?藍」

「ちゃんと先生の話聞いてなかったでしょ?」

「ゲッ。何で分かったの?」

「数学の時間優花の事見てたら優花がずっと下見てるんだもん」

ん?数学の時間私を見てた?

「何で私の事見てたの?」

「……優花に興味あるから」

藍が上を見ながら言った。

「そうなの?会長にキレたから?」

「まぁ、それもある」

「そっか。初対面でキレる女の子っていないもんね……」

私は昨日深く反省した…。

「本当だよ。僕、ビックリしたもん。大人しそうな女の子が、よりにもよって、あの会長にキレるんだから」

「………ごめん」

「まぁ、キレたから会長は優花に興味持ったんだろうケド」

「アハハ……」

「……優花って不思議だよね」

「何で?」

「……何となく」

「何となくか…」

何となくで不思議って分かるの……?

「優花って雪斗と幼なじみなの?」

「うん。赤ちゃんの頃から。もう一人いるけど」

「雪斗って小さい頃から優花にベッタリだったの?」

「うーん。気づいたら毎日一緒にいる。三人で結構遊んだな。最近は、遊んで無いけど」

愛美の喧嘩あるし……。雪斗は生徒会の仕事で忙しかったから。

「ふーん。優花って初恋雪斗?」

「違うかな。私、初恋まだだし。雪斗もまだ、だと思うよ。愛美も」

「愛美……?」

「もう一人の幼なじみの女の子だよ」

「へー。でも、雪斗はもう好きな女の子いるよ?昨日分かった」

「そうなの?雪斗って好きな女の子いるんだ。初めて聞いた。雪斗から好きな女の子いるんだって聞いたこと一度もないし」

「言えないってだけだと思うよ」

「なんで?」

「もう少しで意味が分かるよ」

「そう」

藍が何を言ってるかこの時はまだ全然理解が出来なかった……。
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