7人のメガネ男子にごちゅーい!
「でも、優花って鈍感だからな。分かるかな?」

「私は鈍感じゃないよ?」

多分……。

「鈍感だよ。雪斗の好きな女の子分からないってだけで、もう鈍感だよ」

「そうなの?そんなに分かりやすいの?」

「分かりやすいと言うか、昨日のある行動でね…」

ある行動……?

「どんな行動なの?」

「言ったら雪斗の好きな女の子が分かっちゃうから」

「えぇ……」

「でも、もしかしたら分かるかも。生徒会委員の皆が、そのある行動をしたらね」

「早くそのある行動をしないかなー。凄い気になる」

藍がニコッと笑った。やっぱり、藍は笑ったら可愛いし格好いい。

「優花がもう少し頑張れば皆、ある行動をするよ」

「そうなの?じゃあ、頑張ろうか…」

キーンコーンカーンコーン

「チャイム鳴ったから戻るね。じゃあね」

「じゃあね……」

それから、国語の先生が来たけど私は覚えてない。何故かって?頑張ろうかなって思ったケド、何を頑張るか分からなかったんだ。

だから、国語の時間全部その事で頭が一杯だった。思いつく事は生徒会の仕事を頑張るしか分からなかった。

キーンコーンカーンコーン

「………か!……優花!」

「ぁれ?愛美……?」

ありゃ、国語の時間何も覚えてない……。

「お弁当、一緒に食べよ?」

「うん。当たり前だよ。待って、お弁当だすから」

「うん。分かった。今日は天気良いから屋上で食べよ?」

「良いよー」

「優花ー!一緒にお弁当食べよー」

「あっ、雪斗。良いよ。愛美、良いでしょ?」
「チッ……。あぁ、良いよ」

「愛美…そんなに僕の事が……」

「だって、雪斗が優花の事を一人占めするんだもん。私だって、優花を一人占めにしたいの!」

「まぁ、まぁ。愛美、夏休みに一緒に遊ぼうか?」

「うん!!」

愛美は可愛い笑顔を零した。こんなに可愛いのに怒ったら怖いんだよな……。

「じゃあ、優花、愛美。お弁当食べよー」

「うん。屋上で良い?優花は良いよだって」
「全然良いよ」

「じゃあ、行こっか」

私がお腹を鳴らしながら言った。

それから、私達三人仲良く屋上にお弁当を持って行った。ちゃんと仲良く…ね?

────サァァ

砂埃が舞う春。太陽は元気。砂埃も元気。もう、目が痛い……。

「ヘックシッ」

雪斗が大きなクシャミをした。鼻水出てるし。

「ほら、雪斗ティシュ」

「あぁ、ありがとう。優花」

チーンと雪斗が鼻水をかんだ。

「あれ?愛美、どうしたの?何で手止めてるの?」

愛美は、お弁当の蓋を開けたまま固まってた。

「………ごめん。優花、雪斗。俺、ちょっと用事思い出した……」

愛美が本性を丸出しにして、立ったら急に屋上の扉が開いた。

「いた………」

ニヤッと笑うちょっと小さい男の人。(私の方が小さいケド…)愛美の方に歩きだした。

「月光組の総長さんじゃん。俺になんか用?」
愛美が真顔で小さい男の人に言い放った。

「やっぱり……。夜桜組総長はオメェか…」

ガッと男の人が愛美の胸ぐらを掴んだ。愛美は余裕の笑みで男の人を見てた。
さすが、強いだけあって動揺を隠してる。
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