7人のメガネ男子にごちゅーい!
私は、学園長室のドアを2回ノックする。

「どうぞ。優花ちゃん」

私は、ドアを開けて、学園長室にゆっくりはいる。

「…なんで、わかったの?!あっくん…」

「分かるよ。優花ちゃんと愛ちゃんと、雪斗君ならね」

あっくんは、優しく微笑んでいた。

「そうなんだ…。すごいね…」

「ははっ。そんなことないよ。……で、生徒会で何の問題が起きたのかな?」

あっくんは、椅子から立ち上がり、ニコッと笑った。

「……そ、そこまでお見通し?!」

「いやいや、優花ちゃんの目を見たら、大変って目しているから。…だから、生徒会の事かなって思っただけだよ?」

「…そ、そうなの。…あのね?生徒会のドアが壊れちゃって…。内側の方の……」

「そっか…。じゃあ、直しに行こっか。優花ちゃん」

あっくんは、学園長室のドアを開ける。

「うん!ありがとう!あっくん!」

「いやいや。優花ちゃんは、可愛いから。ついつい甘くなっちゃうんだよー」

「えぇ?!そんな事ないんだけど?!」

「そんな事あるんだよ?…だって、今、優花ちゃんは生徒会メンバー全員から好かれているんだから…。私的には、雪斗君が一番信用しているんだけどね…」

じゃあ、行こうか。と、あっくんが、学園長室から、先に出て行った。

「……生徒会メンバー全員…か………」

なんで、私なんか。…そのまえに、皆、私の事をからかっているだけかも知れないのに…。

私は、モヤモヤとした気持ちのまま、先に出て行ったあっくんを追いかけるようにして、急いで学園長室から出た。


「優花ちゃん?ちょっと遅かったけど、どうしたんだい?」

「ちょっと、考え事してたんだ。…ちょっとくだらないかも…」

「…人が考えている事に。…くだらない、という言葉は無いよ。…困っているから考え事。知りたいから考え事。…考え事にも、種類は沢山ある」

「………そっか。…そうだよね。…くだらなかったら、考えもしないもんね」

綺麗に掃除されている廊下を歩くと。…ちょっと、清々しい気持ちになるんだ…。

「単純に言うと、そういう事かな」

すれ違う人達皆が、あっくんに挨拶をしていく。あっくんも、ちゃんと丁寧に。一言一言を大切にしていた。


「あっくんって、人間が良いよね」

「優花ちゃん?急にどうしたの?…そんな真面目みたいな事…」

あっくんは、ビックリしたようで、目を見開いていた。

「……なんか、今まで、ずっと私が真面目にしてなかったのに、って言われてるみたいで、傷ついた……」

「ご、ごめんね?!優花ちゃんは、今も昔も真面目でいい子だからね!?」

「……無理しなくても、いいよ…。うん……」

私は、俯きながら、廊下をトロトロ歩く。

「優花ちゃん!待って!」

あっくんは、私の所に早歩きで来た。

「あ、ごめんね…」

「ちょっ、そんなに落ち込まないで」

「ううん。落ち込んでないから…」

実は、結構落ち込んでいます……。

「落ち込んでいるよ!本当に、ごめんね?!」

「もう大丈夫だよ…。生徒会室に早く行かないとさ……?」

「あ、そうだったね…。じゃあ、ちょっと早く行こっか。優花ちゃん」

「うん……!」

私と、あっくんは2人で、生徒会室に早歩きで向かった。
< 141 / 152 >

この作品をシェア

pagetop