7人のメガネ男子にごちゅーい!
「…いや、入らないと思うよ?」

私は、ニコッと笑う。

だって、あの要君が女の子の胸の大きさを気にするなんてねぇ…。

「はぁ?!入るに決まってんだろ!…おい、要。お前、胸が無いのとあるの、どっちが好きなんだよ!」

風真君は、私の口を押さえて、要君に問う。

「俺?…うーん……。別に、どっちでも」

要君は、首を傾げて、考える。けど、やっぱり予想通りの答え。

私は、風真君に向かって、勝った気で笑った。

「ていうか、あるか無いで、好きになったり嫌いになったりするものじゃないから」

「ほら!ほら!要君の答えが一番、普通だよ!」

私は、風真君の手を口からどけて、嬉しそうに話す。

「…んじゃ、要。胸ぺったんこのままのコイツと、巨乳になったコイツが、目の前にいたら、どっちに目いくんだよ」

「ん?胸ぺったんこの優花」

要君は、サラリと答えた。嬉しい反面、胸にザクザクッとトゲを刺す答えで。

「ちょっと!要君!胸ぺったんこって言わないでよ!!」

私は、思わず叫んで怒る。というか、胸ぺったんこって言われて、もう泣きそう。

「あ、ごめん」

要君は、申し訳無さそうに、私に謝る。私の横で、風真君は、笑いをこらえていた。

「……………………」

私は、そんな風真君の足を思い切り踏む。

「いって………。なんで、踏むんだよ。幼児体型…」

ぷっ……、と風真君は未だに顔が緩み、今に笑いそうだった。

「風真君が笑いをこらえているからじゃん!」

「は?じゃ、大声で笑っていいのか?」

風真君は、口に手を当てて、大声で笑おうとする。

「そういうことじゃないの!!」

「風真、いい加減、優花をいじめるのはヤメなよ」

私の怒りMAXになりそうな時に、要君が風真君のことを注意してくれた。

「風真君のバーカ。要君が巨乳好きな訳ないじゃん!」

私は、風真君から逃げてから、要君の後ろに隠れ、ひょこっと顔をみせる。

「はぁ?お前に巨乳が似合わねぇから、要が巨乳好きじゃないって言ってんじゃねぇか?なぁ?要?」

風真君は、憎たらしい顔で、要君に問いかける。

「そんなことないよね?要君」

「本当のこと言えよ」

私達二人からの質問に、要君は頭をかいて、困っていた。

「あー…………」

「おい、幼児体型。これで、答えは決まったんだよ」

ニヤニヤと笑いながら、風真君は私のオデコをツンッと突っついた。

「え?!え?!いつ、答えたの?!」

私は、オデコを押さえながら、要君と風真君の顔を交互に見つめる。

「あのなー?…男の無言は、否定出来ないって意味なんだよ。意味分かるか?…要は、お前に巨乳が似合わねぇと思ったから、巨乳じゃないお前を選んだんだよ」

「………要君、風真君の言っていること本当?」

私は、要君の顔を下から覗き込む。要君は、私と目が合うと、顔をボンッと赤くさせて固まる。

「…あ…ぃ…や……その…」

「…………要君?どうしたの?…いたっ……!!」

私が、疑問に思っていると、風真君に頭の後ろを叩かれる。
< 147 / 152 >

この作品をシェア

pagetop