7人のメガネ男子にごちゅーい!
「………か!……優花!」

「藍……。おはよう」

「おはよう、じゃないよ。もう、放課後。生徒会室に行こう」

「うん。分かった……」

ノロノロと眠気がまだ、若干覚めてない私が帰る用意をする……。

「雪斗の好きな女の子知れた?」

「ううん。藍と同じく、ある行動を生徒会委員皆がしないと教えられないって言われた」

「やっぱりね。だと思った」

「もう、頑張る。生徒会の仕事」

「うん。そうした方が良いよ」

藍が自分のメガネをクイッとあげる。そんな姿も格好いい。

それから、藍と他愛も無い話をして生徒会室に行った。

「ロック解除するから、待ってて」

「うん」

藍は迷いも無く暗証番号を押していく。
ガチャンとロック解除をした音が聞こえる。

「はい。良いよ、先に入って」

「ありがとう。藍」

昨日とは違く、落ち着いて生徒会室に入る。

「あぁ、中山優花と藍」

「こんにちは、会長」

「こっ、こんにちは」

「優花ちゃーん」

思いっきり私の後ろに抱きつく直樹君。なんか、いつかギックリ腰になりそう。

「優花から、離れて」

藍が直樹君に冷たく言い放つ。

「何で?藍の優花ちゃんじゃ無いじゃん」

「お前のでもねぇよ…」

風真君が直樹君を引き剥がす。

「でも、良いじゃん」

風真君から、抜け出して再び私に抱きつく直樹君。
 
「おい、直樹。優花さんが困ってんだろ」

要君が直樹君の髪の毛を引っ張る。

「痛い、痛い。要、髪の毛から手離してよ」

「じゃあ、お前が優花から離れろ」

風真君が凄い低い声で直樹君に言う。でも、直樹君は引き下がらず。

「優花ちゃんは、困ったって一言も言って無いじゃん。ね?優花ちゃん?」

直樹君が耳元で甘く囁く……。

「くっ……くすぐったい……」

「優花ちゃんって耳が弱いの?」

「いや、一番は首です……」

って、私何自分で弱点言ってんのよ……。

「ふーん」

直樹君が私の首を冷たい指でなぞる……。

「ひゃゃあ……」

膝がブルブル震える。立ってられない……。

「可愛い声出すね…。優花ちゃんって」

「ちょっ、直樹。もう、ヤメなよ。優花が、膝震わしてるじゃん。本当にヤメなって」

藍が直樹君の腕を振りほどく。私は急に離され、バランスを崩した。

「ぅ……わっ……」
ボスッと誰かの体に倒れ込む。恐る恐る顔をあげると、会長がいた……。

「おい、大丈夫か?中山優花」

「ぅわぁぁ。すっ、すみません」

うわぁ。恥ずかしい……。顔が火照るのが分かる……。

「あっ、皆、もう来てたの~?」

「早いね~」

雪斗と蓮さんが来た。

「あれ?どうしたの?」

雪斗が空気を読まずに聞く。

「直樹がまた、優花に抱きついたんだよ。この、女好きが」

風真君が言う。

「本当だよ。優花が可哀想だ」

藍が言う。

「ちょっと!直樹、あれだけ、優花に抱きつくなって言ったじゃん」

「あっ、そうだ。俺、ちょっと昨日のあれ変える」

「僕も」

風真君と藍が会長に言う。

「じゃあ、早く変えた方が良い」

「うん。そうするつもり。優花、ちょっと来て」

「早くしろ」

「えっ?うん……」

風真君が私の前に立った。そしたら、急に昨日の雪斗みたく私の頬にキスをした。

「「「えっ!?風真、マジで?!」」」

と、蓮さんと直樹君と雪斗。

「「「ふーん」」」

と、会長と藍と要君。 

「次は、僕だよ」

藍が私の前に立つ。急に顔を触られたかと思ったら、風真君と同じく私の頬にキスをした。

「ふぇ……?」

「「「藍も!!?」」」

と、直樹君と蓮さんと風真君と雪斗。

会長と要君は無言。
藍も…?なんの事?

「雪斗、風真。僕達、ライバルだから」

「えぇ……。なんで、藍も風真も……」

「上等だ……」
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