7人のメガネ男子にごちゅーい!
「そっか…」

藍が悲しい顔をして、泣きそうになってた。

「ごめんね?私に、何か出来ること何でもするから、泣かないで?」

「じゃあ、ゴールデンウイークの二人一組のペアを、僕となって?」

「ん?ん?あれ?今、泣きそうになってなかった……?」

「あれ、嘘泣き」

藍がサラッと言う。あれ、嘘泣き……じゃないよ!!

「私の事騙したの?ちょっ…」

「優花、さっき、『私に、何か出来ること何でもするから、泣かないで』って言ったよね?約束破るの……?」

藍の視線が痛い……。

「はい。すいません。ペアになります」

「やった。約束ね?また、放課後ね!」

チュッと、私の頬に藍が可愛い笑顔でキスをする。

「藍って意外に小悪魔…?」

でも、藍がする事って本当に可愛いから、ついつい許しちゃうんだよな…。

「…あぁ。てか、アイツは小悪魔と言うか、まんま悪魔だ」

後ろから、急に声が聞こえてきて、ビックリして後ろを見ると風真君がいた。

「あ、風真君おはよう」

私がニコッと顔を後ろに向けて挨拶する。風真君は、私の目の所に手を置いた。

「……………」

「風真君?首痛いし、目の前が暗くて見えないよ……?」

「うるせぇな。ちょっと我慢してろ…」

ぶぅ……。首が痛いよ…。

「……まだ?」

「まだ、だ……」

「風真、何してんの?」

直樹君の声で風真君が私から離れる。

「何でもねぇよ」

じゃあ、ヤメてよ……。って思い、愛美の方を向いたら愛美が居なかった。

「えっ?愛美?!」

あれ?ドコにいるの?

「愛美って誰だ?」

「私の隣にいた、ショートカットの女の子…」

「あぁ、何かそう言う女なら、もう学校に歩いてったぞ?俺がお前の目を隠してる間に」

「風真君のせいじゃーん。私一人は嫌だよ…」

雪斗も走って、会長の所に行ったらしく、私一人取り残された……。

「は?誰が一人だって?お前の目は俺が見えねぇのか?」

オラオラっと、風真君が私の肩をつつく。

「ちょっと、ヤメてよ」

「ちょっと、風真も人の事言えないよ。『俺』じゃなくて、『俺達』だよ…」

直樹君が悲しそうに言う。

「あ?直樹、お前まだ居たの?」

「ちょっと、本当に風真酷い!優花ちゃーん、風真が俺をイジメるー」

直樹君が私の方に、ガバッと抱きついてきた。私は、ちょっと強くなったみたいで、踏ん張れた。

「……っと。…私、強くなった」

「ちげぇよ。俺がお前を支えてんの」

えっ?と、思い背中の方を見たら、風真君が片手で私達を支えてた。

「えっ?片手で支えてたの?凄いね…」

「あ?男なら普通だ。幼児体型」

「もう!それ、言わないで!!」

私が怒ったふりをして、学園に行こうとしたら。

キーンコーンカーンコーン

「「「えっ………?」」」

ちっ、遅刻した!?早くしないと!

私が走ろうとしたら、体が宙に浮く。風真君が私を持ち上げて、走り出す。

「ふっ、風、真君!?」

「黙ってろ。後の五分に賭けるぞ」

「あっ、ありがとう」

私は、凄い速いスピードで走る……風真君にビックリした。残り、一分を切った所で風真君は学園に着いた。

「はぁ、はぁ……。間に、合っ……た」

「風真君、ありがとう。大丈夫?」

風真君が膝に手を付いて呼吸をしてる所に、私はしゃがんで、風真君の顔を見る。

「……あんま、コッチ見んな」

風真君は、相当頑張ってくれたのか、顔が真っ赤で私の方を見れない位だった。

「ごめんなさい。あれ?直樹君は」

キーンコーンカーンコーン

「あぁ、先生に捕まってんだよ…。ほら」

風真君が校門前に指を指した。私は、風真君が指した方を見た。先生三人位に直樹君が本当に捕まってた。

「本当だ……」
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