7人のメガネ男子にごちゅーい!
数分間、僕はずっと優花の頭を撫でてた。優花は、泣き止む気配が無かった。

「蓮、要。お化け屋敷に行ってたら?」

「そうしようか。要…」

「あぁ。優花…行ってくる」

「優花ちゃん、行ってきます」

蓮と要は、皆よりスッーとお化け屋敷に入って行った。

「優花、大丈夫?」

少し時間が経った位に僕が、優花に話掛ける。

「……ぅ………ん」

優花が、僕からゆっくり離れる。優花からシャンプーの良い香りがして僕の鼻をくすぐる。

「目…真っ赤…」

優花の目は、泣きすぎていて腫れていた。優花の目をそっと触る。優花の目は、少しだけ熱を持ってた……。

「…………ん」

優花の目を瞑った顔は、凄い綺麗だった。睫毛が長くて、頬が少し赤くて…。

「……………」

ゃば。凄いドキドキしてきた……。

「藍顔真っ赤…」

雪斗が、僕の顔を見ながら言った。

「………悪い?」

「いゃ、可愛いなって思って」

「僕に可愛いって言うな。言って良いのは優花だけ…」

「……何で私だけ?」

「優花に言われても嫌な気持ちがしないから」

優花の頭をちょっと強く撫でる。優花は、僕の手に押されて、下を向く。

「ぁ……藍?」

優花が、頭を上げようとする。僕は、まだ顔を見られたく無かった。だって、顔が凄い熱いから、絶対に顔が真っ赤だ。

「ハハッ……。藍の顔凄っ」

「ぅっ……うるさい……」

直樹に頬を突っつかれる。直樹の、冷たい指が無性に僕を恥ずかしくさせる…。だって、指が冷たいって思う事は相当、僕の頬が真っ赤って事でしょ?

「もう、皆僕の顔見ないで……!」

僕は、そっぽを向く。ベンチの背もたれに頬杖をついて出来るだけ顔を隠す。

「藍って、ツンデレだぁ~」

「直樹、うるさい……!どっか行って」

「えっ?藍は、小悪魔でしょ」

雪斗が、僕の事を『小悪魔』と言う。小さい…悪魔?………僕、貶されてるの?

「は?コイツは、まんま悪魔だっつの」

「何それ?てか、雪斗も何気に僕の事を貶さないでよ」

「えっ?僕、貶してないよ?」

「小さい悪魔って、背の小さい悪魔って事でしょ?凄い貶してるじゃん」

「違う、違う。藍は、魅力的って事だよ。その、魅力で異性を虜にしてる人の事を小悪魔って言うの」

「……………」

僕が…魅力的?皆より背が低いのに…?雪斗は、僕のドコを見てるの?僕に、魅力的な所なんて無いのに……。

逆に、雪斗の方が魅力的だよ。背も人より高いし…顔もイケメンだし。性格も良いし…。

「藍は、凄い美少年だよ。僕、初めて藍を見た時思ったもん。この世界にこんな美少年がいたんだ…ってね」

「……お世辞どうも」

「お世辞じゃないよ。藍は、凄い美少年だって」

「うん。雪斗の言う通りだよ。藍は、美少年だよ。可愛いし。私も、初めて藍を見たときビックリしたよ?可愛い顔だなって」

「雪斗は、美少年って思ったんだよ。可愛いって言ってねぇよ。バカ」

風真が優花の頭を叩く。優花は、頭を抑えながら、あっかんべえ…をした。そんな、姿までもが可愛い……。

「良いじゃん。別に…。本当の事なんだし…」

優花がちょっとイジケる。何故か、優花に可愛いと言われても全然悪い気がしないんだ……。
優花が、好き…大好きだから。優花に、何言われても全然悪い気がしない。
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