7人のメガネ男子にごちゅーい!
「まぁまぁ、仲良しって事じゃん。藍、焼きもち妬かないの」

蓮が、僕を宥める。直樹は優花の手を引っ張り起き上がらせてた。

「ありがとう。直樹君…」

「いえいえ」

「おい。お前ら、遅いぞ。俺は、もう持ってきたぞ!」

会長が、両手に沢山のお肉だけが盛ってあるお皿を持ってきた。

「会長…体に悪いよ。それ…」

直樹が、お皿の中身を見て顔を引きつらす。

「良いんだ。バイキングは、好きな物を食べる所だろ。文句言うな!」

「じゃあ、私も選ぼー」

優花が、歩き出す。……ふぅ、転ばなかった。

「会長、先に食べたらダメだよ。皆で集まって食べるんだから」

最後の最後まで皆の事を考えてる蓮。さすが、僕の憧れてる人だ…。

料理が置いてある所に行くと、また僕は驚く。料理の品が半端なく多い…。

和食に、洋食、中華に、インドや、もうゴチャゴチャ有りすぎて分からない。

「なっ……何選べば良いんだろう?」

うーん。会長が、お肉沢山選んでたから会長の分の野菜類を持って行くか…。

野菜スティックで良いかな?…あっ、でも。サラダなら一緒にドレッシングとかあるし食べやすいかも。野菜ジュースとか…。
あーもー。全部持って行こう!

「会長。ちゃんと野菜も食べ…」

僕が、野菜類を持って行き部屋に戻るとテーブルに野菜ばかり置いていた。

「藍もかよ……」

風真が呆れ顔で僕の両手にある野菜達を見る。
「も……って、どういう事?」

「最初は、蓮が野菜を軽く持って来たんだよ。それは、まだ良い。……幼児体型だよ…」

「だって、野菜好きだし。ピーマンと、ブロッコリー以外なら」

「コイツ、人に頼んで野菜類の全種類持ってきて俺達にも食えって言ってくんだよ…」

「だって、風真君達、野菜の一つも持って来ないんだもん…」

優花が、体育座りをしてイジケる。

「良いじゃん。優花は、僕達の体の事を心配してくれたって事でしょ?」

「そうなの!藍は、ちゃんと分かってくれた」

優花がキラキラした目で僕を見てくる。いっその事、写真に写したい位。可愛い……。

「会長、野菜食べて」

「断る。嫌だ」

……会長…小さい子供なら、まだ分かるけど……。もう、大人じゃん……。

「会長…。食べないと体に悪いですよ」

「別に良い。お構いなくだ。優花」

「会長は、もっと野菜を食べるべきです。ほら、食べれです!」

優花がフォークに野菜をガツガツ刺す。フォークを片手に持ち会長に近づく。

「ヤメろ!ヤメろぉぉぉぉ!俺に近づくなぁぁぁ!!!」

会長が、部屋の隅に追いやられ逃げれない状況に…。……優花って意外に……S?

「私は、会長の体の事を心配してるんです。ちゃんと野菜を取りなさい」

「中山優花ぁぁぁ!!ヤメッん………」

会長の叫びを無視して、優花は会長を壁に押し付け無理矢理野菜を口に突っ込む。

「ちゃんと、噛んで食べて下さいね!!」

さすが。会長にキレた事のある女の子は、する事が違うね…。
恐ろしい位、優花は格好いいよ…。
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