7人のメガネ男子にごちゅーい!
「……ありがとう」

私は、少し照れ臭くなって藍から視線を逸らす。

「……優花は?」

「ん?」

「優花は、僕の事好き?」

「うん。好きだよ」

「ふふっ。…僕も」

藍が、微笑むと急に頭に激痛が走る。

「「いった……」」

「お前ら…!見てるコッチが恥ずかしくなる事をココでするんじゃねぇよ!鳥肌がたって、寒いんだよ!」

風真君が、怒鳴る。

「だからって人の頭を殴る事は無いんじゃない?…それに、僕は男だから良いけど、優花は女の子なんだけど?もっと、風真は優花の事を考えて」

「ぅるせぇな…。だったら、ココでそんな事するなよ。……お前を見てるとムカついてくるんだよ…」

風真君が、藍の事を見て静かに言っていく。

「…それは、僕に対して嫉妬してるって事?」

「……あぁ」

「…ふーん。……嫉妬してる暇があるなら、好きな人に、アタックしたら?」

「……………」

風真君は、藍を軽く睨み付けて部屋から出て行く。

「風真君、どうしたんだろう?機嫌悪かったね…」

「優花が、僕と仲が良すぎて風真は嫉妬してるんだよ」

「へぇ……」

「優ー花!!!ご飯持ってきたぞ!食え!」

会長が、テーブルにドンッと沢山のお肉を置いた……。お肉ばっか……。少し位野菜持ってこようよ……。

「……ありがとうございます」

私は、一番小さいお肉をフォークに刺して口にゆっくり含む。あっ……。美味しい……。口の中でとろける……。

「どうだ、どうだ?美味しいか?」

「はい。とても、美味しいです」

「なら、良かった。たまには、お肉だけでも、良いだろ?」

会長がニコニコ笑って私と視線を合わせる。…無邪気で、あどけない笑顔だな…。会長ってこんな顔するんだ……。

「そうですね…。たまには、良いかもです」

「だろ?だろ?」

「…でも、ちゃんと野菜も食べて下さい…」 

「………はい」

会長は、また目に涙を溜めてお肉を見つめたまま手を止める。…そんなに、野菜嫌いなの?でも、会長の体の事を考えたら、ちゃんと野菜も食べてもらわないと…。

「私は、純粋に会長の体の健康の事を思って言ってるんです。会長も、もっと自分の体を大切にして下さい…」

「………はい。すいません」

会長は、お肉をフォークで刺して口の中に入れた。その瞬間、幸せ満ち溢れた顔をする。
……はぁ。これだから、会長は……。

「もうちょっと、蓮さんの事を見習って下さい」

「えっ?……俺?」

蓮さんが、ビックリした顔して私を見る。

「はい、蓮さんです。蓮さんは、ちゃんと野菜も食べて、好き嫌いせずに残さず食べてます。当たり前かもしれないけど、会長はその当たり前の事をして下さい」

「おぉ!分かった!」

「………はぁ」

絶対に、分かってない……。

「まぁ、もう良いや。私も、野菜食べよっと……。いただきます……」

両手を合わせてから、箸を取る。私は、野菜を箸で掴み口に運ぶ。

「美味しい……」

「だね。新鮮だよね、この野菜」

「うん。藍は、ちゃんと自分の体の健康の事考えて偉いね…」

「優花だって、偉いよ。自分だけじゃなくて、人の健康の事も考えてて。僕より、偉いよ」

「…ありがとう」

ニコッと私が藍に笑いかける。藍も、笑いかけてくれたけど、やっぱり視線を逸らされる……。
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