7人のメガネ男子にごちゅーい!

迷子は大変

「おっ、遅れてすいませんでした!!」

「大丈夫、大丈夫。俺らも、今来たばかりだから。じゃあ、荷物を置いてから遊びに行こうか」

「はい!」

私達は、泊まってるホテルに戻り荷物を置いて、遊園地に行く。

「やっぱり広いねー!」

雪斗が、両手をあげて叫ぶ。

「優花、人多いから迷子にならないようにね?」

藍が、私の手を握る。

「うん。ありがと」

「いやー。最初、何乗るか迷うねー!」

「そこは、遊園地定番のジェットコースターでしょ!」

「会長ー!ジェットコースターで、良いよね!」

雪斗が、辺りを見渡す。…会長がいない…。

「あっ…あれ?かっ、会長?」

「もー!会長?隠れてないで、出てきてよー!」

直樹君が、辺りを見渡して怒る素振りをする。だけど、やっぱり会長は出て来ない。

「……まさか、迷子……?」

蓮さんの言葉に皆が固まる。

「……まっ、迷子センターに行った方が…」

私は、会長がいなくなった事で軽くパニックになる。

「ゆっ、優花ちゃん、おっ、落ち着いて!ゆっ、祐希は、ふっ、ふっ、ふざけてるだっ、だけだから!」

蓮さんが、私よりパニックになる。二人で顔を真っ青にしてパニック状態が、どんどんハードになっていく。

「まず、二人とも落ち着け」

風真君が、私と蓮さんの背中を軽く叩く。

「そっ、そうだね。おっ、落ち着かないと…。ふぅ……。ふぅ……」

私は、自分を落ち着かせるため大袈裟に深呼吸をする。

「まず、どこら辺まで、会長がいたか分かる人は?」

要君は、いつも冷静だ。ちょっと、羨ましい…。

「俺、祐希と一緒に部屋出たよ?」

蓮さんは、落ち着いたのか、顎に手を当てて思い出そうとしていた。

「後…。僕、会長と話した。遊園地に行く途中の時に…」

藍が、腕を組んでいつもと同じ声のトーンで皆に告げる。

「後は?誰かいる?」

「ぇっと…。多分、俺が会長といたの最後かも。さっき、会長に頭叩かれたから。ジェットコースター乗ろう!って言う、ちょっと前位に…」

「どこら辺で?」

「そこ」

直樹君は、自動販売機の方を指差す。結構近いな。自動販売機と私達の距離。五メートル位…。

「どこ行ったんだろ?会長…」

「皆で探すしか無いじゃん」

「そうだな。会長、どうせ一人で俺達の事探してるだろうな…」

風真君が、自動販売機の所まで歩いて行く。私達は、風真君に着いていく。

「会長、多分飲み物買ったと思う。だって、会長の好きなミルクコーヒがあるしね」

要君が、探偵さんみたいな推理をしていく。

「多分、じゃあ、会長の事だから…。そこの、小さい屋台で綿飴買って…」

「私達が、いなくなった事に気付いて探し始める…。って事ですよね…。多分」

「優花ちゃん、大正解ー!じゃあ、手分けして探す?それとも、皆で行動しながら会長の事探す?」

直樹君が、何故か楽しそうに皆に二つの選択肢を与える。

「勿論、僕は優花と二人で探したいな」

藍が、私の肩を抱き寄せる。ちょっと、ビックリして心臓が飛び跳ねる。

「ダメ!絶対、藍、優花と遊ぶつもりだもん!観覧車とか乗ってさ!」

雪斗が、私の手首を引っ張って藍から私の事を引き剥がす。

「バレた。…まぁ、いいや。今度、僕、優花とデートする約束したしね」

「はっ?いつ、どこでだよ」

風真君が、藍の目の前に立つ。藍は、風真君を、ちょっと見上げてふっと笑う。

「風真に関係無い事じゃない?…優花だって、良いよって言ったしさ…。ねっ?…優花?」

「うん。約束だから」
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