7人のメガネ男子にごちゅーい!
「ふぅ……。よし!カレー作るか!」

私は、掃除して綺麗になったキッチンで、慣れた手つきでカレーを作る。かれこれ、一時間位経った頃。

「ちょっと、皆ー!手伝って!」

私は、出来るだけ大声で皆を呼ぶ。

「んだよ……」

背の高い人が、一番にキッチンに来てくれる。私は、綺麗なお皿にお米とカレーを盛って背の高い人に、渡す。

「ほら、運んで?10人分のカレー作ったから」

「はっ……?何で?」

「あれ?……もしかして。……お腹空いてない?」

「はっ……?お前、俺達の分のカレー作ったのか?」

「えっ……?うん。……そうそう、皆に伝えて?自分の食べる物位自分で運べって。総長様だからと言って、運んであげるの禁止だから。働かぬ者食うべからずだから。ほら、早く言ってきて!!」

「はい、はい…」

「はいは、一回ですよー!」

「はぁ、…。はい……」

背の高い人は、キッチンから出ると、私が言ったことを全部言う。

すると、多分、居ただろう人達全員来た。
私が、カレーを盛ってあげると、教育が良いのか、ちゃんと『ありがとうございました』と、お礼を言った。

「あれ?総長様は?」

「はい!総長は、俺、行くの面倒くさいと言ってました!」

「そっか。……総長様呼んできて?」

私は、出来る限りの笑顔で、その男の子に頼んだ。それから、二分位で、総長様は来た。

「んだよ……。何か用か?」

私は、総長様を無視してお皿にカレーを盛って、総長様に渡す。

「自分で、持ってて下さい」

私は、南愛君用と、私用のカレーを盛って、多分リビングの所に行く。
南愛君は、足をプラプラさせて私の事を待ってた。

「俺……。マジで、総長か……?何で、俺より弱いだろう女に、ワガママを押し付けられてるんだ?」

総長様は、ブツブツ文句を言いながらテーブルに座る。

「「いただきます」」

………そういえば、こんな多くの人達とご飯食べるの初めてかも……。

「おねーたん、たべたせて?」

「うん。良いよ……?……ふぅ、ふぅ。……はい、あーん……」

「あーん……!……おいちー!」

「良かった、良かった…。……はい、あーん……」

「あーん……!………んっ」

私は、南愛君が食べ終わるまで、ずっと食べさせた。…私が、カレーを食べられる時間になったのは、カレーが冷め切った頃。

「……うん。美味しい……」

冷たいけど……。

「自分で、言うなよ……。中山優花……」

さっきから、背の高い人がいちいち、私に突っかかってくる。本当に、何なの?

「だって、美味しくないんだもん。……洗脳しとかないと……」

「お前って、馬鹿なの?アホなの?」

「ただの、女です」

「俺には、ただの馬鹿アホ女にしか見えないけどな……」

「悪かったね。……また、お使い行ってもらうよ?南愛君に頼んで……」

「はい、はい。すいませんね」

ドカッと私の隣に座る。繊細な、茶髪が私の頬に、ちょっとかすれる。

「綺麗な髪の毛だね……。女の子みたい」

私は、背の高い人の髪の毛を優しく触る。背の高い人は、固まったまま動かなくなる。

「さっ…。触んじゃねぇよ…」

「何で?触るだけじゃん…。それに、私の事誘拐しといて、よくそんな事言えるね…。普通は、私の言うことに、少しは協力するんじゃないの?」

「お前の普通は、どうなってんだよ……」

「私の普通は、普通よ」

「それ、異常だぞ……?」

「うるさいなぁ…。静かに食べさせてよ…!!」

「……じゃあ、その代わり、お前の事を静かに見てるから……」

「……………」

私は、背の高い人の視線を無視をしてカレーを食べ続ける。
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