7人のメガネ男子にごちゅーい!
「あぁあ!もう、うるせぇな。お前ら。ちょっと黙れよ…」

アイツが、怒鳴る。急に立ち上がったかと思うと、会長の目の前に立つ。

「何だ!俺は、男とキスなんてしたくないぞ!」

「はぁ?俺だって、しなくねぇし。…俺が言いてぇのは、優花を賭けて勝負…しようぜ?」

「勝負…だ?」

「あぁ。勝ったら、優花の事を貰える。負けたら、優花の事を触るのも禁止」

「そんなのダ…」

「良いよ…。負ける気がしないし…」

会長が、話してる途中に藍が言葉を遮り、勝負を勝手に受ける。

「ノリ良いなぁ…。じゃあ、何の勝負しようか?」

「やっぱり、ココはタイマンでしょ」

「オカマのくせに良いこと言うね…。オカマ、お前、分かってる?俺、暴走族の副総長なんだぞ?」

「そんなの関係無い…。優花の事は、誰にも渡さない…」

藍の目が、一瞬にして変わった。…大切な人を全力で守ると誓うような目。でも…。

「藍…。お前は、引っ込んでろ。…俺がタイマンする…」

「風真、僕がタイマンするから良い」

「俺が、生徒会メンバーの中で一番強いんだよ?分かる?」

「でも…」

「藍、今日は、風真に頼ろう?風真なら、優花ちゃんを助けられる」

「僕だって…」

「藍は、ダメ。…藍が怪我したら、優花ちゃんが泣いちゃうから…。ねっ?」

蓮が、上手く藍を宥める。

「まぁ、そうだね…。じゃあ、風真よろしく…」

藍…。アイツ、いつか殺す…。何が、まぁ、そうだね…。だよ!?どんだけ、自分が愛されてるって思ってんだよ…?!まぁ、確かに愛されてるケドよ!

「……………」

「じゃあ、君?俺と、戦うの…」

「あぁ……」

「手加減は勿論しないし、させない…」

「当たり前だ…」

「じゃあ、……。良いよ?君から向かってきて…?」

「お前から、来いよ…」

俺達は、このやり取りを数分無駄に続けてた。多分、五分位経った頃に、殴りかかろうとする。…その時、丁度話し合いが終わったらしい。何故か…喧嘩は中止になった。

「愛美!どうだったの?」

優花が、女に駆け寄る。

「ん?……手組む事に、なった……」

「そっ、そっか。……総長は、どっちが、やるの?」

「総長は、俺とコイツ。2人だ。実力が、同じ位だしな…」

「そっ、そうなの?!…愛美の方が強いと思ってた…」

「んだと?!お前な、昨日から生意気なんだよ!…でも、まぁ、お前が産まれてなかったら、手組めて無かったかもな…。人質が、お前で良かった…」

「お前、もう私の優花と雪斗に手出さないで…。次ぎだしたら…潰すから…」

「本当に…大切にしてんだな…」

小さい奴は、悲しい目をした。…仲間になったのに、悲しい目…?

「当たり前…。…優花、今日はもう帰ろうか?」

「うん!分かった!」

「祐希、結局どっちなの?」

蓮が、ついさっきの、話題を切り出した。

「知らん!知らん!…俺は、今混乱してるんだよ!優花を見てたら、心臓が激しく動くんだよ!だから、正常な答えが出ないんだ!」

「「…………?!」」

建物内にいた人、全員が一瞬止まる。
もう、それ答え言ってんだけど?!完璧に、優花の事好きだろ!?それ……。

「それ、好きって言ってるような、もんなんだけど?」

アイツが、苦笑いしながら、会長の事を睨んだ。

「そうなのか?……そうか。俺は、優花が好きなのか……。じゃあ、早くあの行動をしないとな……」

……会長は、優花に近付いて肩をガッシリと掴む。

遂に、するのか?あの行動……。嬉しいけど、いざ、この瞬間が来ると…。
チッ……。これを、見ないといけない何て、規則誰が作ったんだよ……。見つけたら、一発殴ってやる……。

チラッと、生徒会メンバーの全員を見る。
生徒会メンバーは、手に爪が食い込む程、強く拳を握ってた。藍は、もう血が少し滲み出てた……。

やっぱり…分かってても辛いよな。俺も辛い…。あの行動は、俺達にとって、地獄の光景のような物だ…。

あの行動までの、カウントダウンはもう0に近かった。会長は、顔を今頃、真っ赤にして、優花の唇に近付く。

──2人の唇は重なった──
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