ねぇ、大好きだから、

本気なんだってば

それから俺と琴ちゃんは、なにかと一緒にいる回数が増えた。


一緒にいるっつーか、
一方的に俺が琴ちゃんにくっついていってるだけなんだけど。




「あっ!
 琴ちゃん発見!
 今日生弥とさっちゃんデートの日だろ?

 一緒に帰る人いねーなら、
 俺とデート…」

「いや!」


え…えぇ……

即答っすか?


「だって真屋くん、
 一緒に歩いてたらやたら近いんだもん。

 変な風に誤解されたくないし」

「そんなぁ…」


ひとり立ちつくす俺を無視して、
琴ちゃんはすたすたと歩いてゆく。
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