貴方に愛を捧げます。



「まぁ、私が悪いんだがな…
それがな、内緒にしてパーティーで誰か知らせる方式にしようとあちら様が言ってきてな。
悪いがそれに乗ってしまって教えれないんだよ。
すまない。」


「そうですか…
お父様らしいですけど、あんまりですわ。
けど…
お父様今まで育てくれてありがとうございます。
あと数日ですがよろしくお願いしますわ。」


「…ルシャーナ…
私は本当に良い娘を持ったようだ。
ありがとう…
さぁもう部屋に帰っていいよ…」

愛娘が嫁にいくことを実感して今にも泣きそうな表情をしながらそう言ったハリザナ王に一礼をして執務室をルシャーナは出た。
部屋の外にはララと警備に当たっている兵士が待機していた。


「ララ…
ユリアは今日外出する予定ないはずだよね?」


ユリアとはサリーナ王国第1王女の


ユリア・ラナドライド


ルシャーナの唯一無二の親友なのだ。
今はリアーナ王国でのパーティーが続いているためリアーナ王国に滞在しているのだ。


「はい。
ユリア様は本日なにも予定がないとお聞きしていますが…」


「そう…
ユリアの部屋に行くわ…」


執務室から出てきたルシャーナはとても暗い顔だった。


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